外反母趾・足底腱膜炎(足底筋膜炎)に良い靴はどんな靴?
また中にはアーチそのものが潰れてしまい形を維持していない方もいます。
必要に応じて靴の底に足底挿板(インソール)を入れる方もいらっしゃいますが、足底挿板を入れたからと言ってアーチができあがるということでもないのです。
大人になれば成長が止まるように骨格の形も決まってきます。子供と違い形が出来上がってしまっているのです。なので、土踏まずが潰れてしまっている人が土踏まずを形成しようと何かを詰め込んだとしても上手くいかず反対に突き上げられるような違和感を感じて走りづらくなってしまうのです。大切なのはその人の骨格に合ったものを選ぶことです。
足底腱膜炎(足底筋膜炎)などの足に痛みがある方は痛みを和らげるために大きめの靴を選ぶ傾向があります。
しかし、歩くときに踵がしっかりと押さえられていないと土踏まずに負担がかかってきます。
つまり大きめの靴や幅の広い靴を履いていると土踏まずが潰れてきてしまうのです。逆に細めの靴を履いていると靴自体が踵を押さえてくれるので、土踏まずに負担がかかりません。ここで言っているのはサイズの長さが小さいものではなく幅の細い靴という意味です。
もし、足が痛いと感じたらみなさんはどうするでしょうか?まず、靴のサイズに着目し今より幅が大きめの靴に履き替えると思います。足が痛いのに小さめの靴や細めの靴にわざわざ替える方はいないでしょう。しかしここで大切なのは痛い原因がどこにあるかということです。
多くの方が勘違いしていること
靴のサイズが小さいから足が痛くなった・・・これは大きな間違えです。
靴のサイズが痛みの根本原因ではありません。
細い靴を履くということは踵から後ろ側が細いものを選ぶということです。このような靴を履くと踵だけでなく足の真ん中の部分(中足骨)もしっかりと押さえられるので体重がかかっても前の部分が横に広がりません。足が横に広がってしまうと偏平足の原因になります。足の痛みや問題はこの横の広がりが原因になることが多いです。ですので靴に足底挿板(インソール)をしたとしても、しっかりとその方の足の骨格を支える事が大切になってきます。
外反母趾の方の中には靴を履くなら幅の大きい方がいいのではと思っている方も多いとは思いますが実は、足の真ん中の部分をしっかりと押さえたら足の指が動きやすくなったとおっしゃられる方もいます。大事なのは踵から足の真ん中の部分までをしっかりと押さえること。そのためには踵より後ろが細い形状の靴を選ぶことです。
地面を踏んだ状態で体重がかかっている時の足と地面から離れている時の足の大きさは約16ミリくらいの差があります。なので幅が広い靴を選ぶよりは細いサイズの靴を選ばないと余計に足が悪くなるのです。なぜなら体重がかかっている時は足のサイズが大きく広がってしまうのでそれに合わせた靴を履いても意味がないからです。
出来るなら足に負担がかかっていないつまり足が地面についていない状態の足に合わせた靴を選んだほうがいいでしょう。
運動靴を選び方
運動靴は革靴と違い伸びが良く素材によってはすぐに伸び切ってしまうものがあるので
より細いものを選んでも問題ありません。地面に着いた状態での足の締め付けられ感を意識するよりかは地面から足を上げた状態での感覚で靴を選ぶと良いと思います。多くの方は靴を選ぶときに実際に履いて立ったり歩いたり地面に着いた状態での感覚でサイズを決める方が多いですが本当は足を地面から離したときの足の感覚で選んだほうが足の負担を減らすには最適な靴選びができます。
また、ランニング時に靴ひもを緩めにして走る方もいらっしゃいますが、ご説明したようにかかとがしっかりと安定された状態で走ったほうが足の負担も減るため、靴ひもはしっかりと結んだ状態で走ることをお勧めいたします。
外反母趾や足底腱膜炎(足底筋膜炎)などの足の痛みを訴える方のほとんどが幅の大きな靴を選んでいる
多くの方は「自分のサイズが○○センチであっている」と思っている方は多いと思います。
しかしその感覚を頼りに靴を選んだとしても本当の意味で足に合っていなければ間違った靴を履き続けている可能性があります。合っていない靴を履いていれば、もちろん足に負担やストレスがかかって外反母趾や足底腱膜炎(足底筋膜炎)など何かしらの症状が必ず出てきてしまいます。
実際に足に問題がある方が履いている靴を見るとほとんどの方が大きい靴、幅が広いものを履いている方が多いです。上記でも説明したように足の痛み=靴が小さいのが原因と考えている人が多く、逆に大きい靴を長年履いてきた方に幅が小さめの靴を勧めると「履いていて気持ち良い」「痛みが和らいだ」などと訴える方も多くいらっしゃいます。
お子様に合う靴を選ぶ際にもきついと言われると大きめの靴を持ってくる方が多いですが多少きつくても時間がたてばサイズもあってくるのです。
しかし靴のメーカーによってはつま先が窮屈に感じる事があると思います。
実際にウオーキング用の靴はつま先に一センチの余裕がとられてますがスパイクやランニング用の靴はその余裕がとられていません。なので中敷きの大きさも変わってきます。
足の問題を持っている方は男性よりも女性のほうが多いです。また痛みを訴える方の靴をみるとほとんどの方が大きめの靴を履いています。自分に合わない大きめの靴を履いていれば痛みが出てくるのも当然です。
偏平足の方の中には後脛骨筋という筋肉に問題がでて大人になってから偏平足になる方もいらっしゃいます。これは欧米人に多く、おそらく太り過ぎてしまったことからくるものだとは思いますが最近では日本でも足に問題が出てくる人が増えてきました。アーチがなくなってしまい足そのものが完全に潰れた状態になってきてる方が多くなっています。そうなると足に痛みが出てきてしまい片方だけにこの症状が出てくれば脚長差も出て来てしまいます。足が潰れた状態だと軟骨もすり減ってくるので足の長さが変わってしまい足だけでなく膝や股関節の問題も出て来てしまうのです。
靴を履いている時間が日常生活の中で多い方はご自分に合った靴を履いていない場合、常に足に負担をかけ続けていることになります。
靴のサイズにも長さだけでなく幅や骨格も重要です。
多くの方は靴の長さに意識がいきますが本当はその方の足の幅にも目を留めなければなりません。なので値段が高くても自分に合った靴を選ぶのは大切なことなのです。