過去の捻挫が足底筋膜炎の原因?

朝の一歩目に走る足裏の激痛。歩く、走るたびに突き刺さるような足裏の痛み。じっと立っているとじわりじわりと痛くなってくるなど足底筋膜炎を患うと日常生活に様々な不調を訴えるようになります。長い人では完治まで1年近くかかることもあります。足裏の疲労かと思い一生懸命マッサージしてもなかなか足裏の痛みから改善しない。そのように感じている方もいらっしゃると思います。足裏の痛みは様々な原因から起こります。過去の捻挫が原因となり足底筋膜炎になることもあります。この場合は頑張ってマッサージをしても改善しないケースが多いです。

過去の捻挫による足根骨のゆがみが足底筋膜炎を引き起こす

過去に足首捻挫(ねんざ)をしたことのある方はそれが原因で足底筋膜炎を起こしている可能性があります。自分の記憶にないほど昔の捻挫が原因になっていることもあります。
スポーツをしている時などに足首を捻ってしまい、捻挫を起こすことがあります。よほどひどくない場合はRICE処置(圧迫、冷却、挙上、安静)で炎症が治まるのを待ち、痛みがなくなったら競技復帰という形になります。しかし、捻挫をすることで下腿の腓骨(ひこつ)という骨が下にゆがんできます。ゆがむといってもほんの0、数ミリであるためレントゲンなどを撮っても大きな変異として映ることはありません。腓骨の下につながる「足」を形成する骨を「足根骨(そっこんこつ)」と言います。足根骨は片足23個あり、細かい骨がたくさんつらなって一つの「足」を形成しています。
腓骨が0、数ミリずれた状態では足底に痛みを感じませんが、長い間ずれた状態でいると腓骨より下の足根骨同士も微妙にズレを生じてきます。足根骨は体の土台となる部分であるため、細かい骨が密接に関節してしっかりと安定している必要があります。しかし、腓骨のずれから足根骨までズレを生じてくると土台である足が不安定な状態になります。不安定な状態で歩く、立つ、走ることをさけるため足裏の足底筋膜がピンと突っ張って安定させようとします。足底筋膜が常にピンと突っ張った状態で歩く、立つ、走ることをすると足底筋膜には牽引力がかかるためやがて足底筋膜炎になってしまいます。

足底が突っ張っているのは足底の疲労だけではなく、過去の捻挫が引き起こした腓骨、足根骨のゆがみにより足が不安定になって、その不安定さを安定させるために足底筋膜が突っ張って痛みを引き起こしている可能性があります。このケースの場合、いくら足底筋膜をマッサージで緩めてもゆがみを正さない限り再び不安定さを安定させるため足底筋膜を突っ張らせます。そのため過去の捻挫が原因と足底筋膜炎は腓骨、足根骨を正しい位置に矯正する必要があります。足根骨の矯正は足に詳しい治療院ではおこなうことが可能ですが、あまり足に詳しくない整骨院や治療院ではおこなえないので事前に足根骨の矯正ができるかを問い合わせたほうが良いでしょう。

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