足底腱膜炎の人はタオルギャザートレーニングは効果があるの?

足底筋膜炎(足底腱膜炎)をネットなどで調べるとタオルギャザートレーニングが良いと書かれていることを多く見かけます。「足底筋膜炎で弱っている筋肉を鍛えて治す」という理論なのですが、はたして本当に効果があるのでしょうか?

足底筋膜炎にタオルギャザー筋トレが効果ありと言われ始めたのには、とある足の研究から生まれたと言われています。

 皆さんも知っていることと思われますが足にはアーチがあります。内側アーチ、外側アーチ、横アーチと3つのアーチが足にはあり、これらのアーチが作用し、足が地面から受ける衝撃を吸収してくれています。これらのアーチを支えているのが、足底腱膜と骨と骨とをつなぎとめるゴムバンドのような仕事をしている靭帯(じんたい)と言われています。(長・短足底靭帯、ばね靭帯という名前の靭帯が支えていると言われています)
とある研究でアーチを支えていると言われる足底腱膜や靭帯(じんたい)を取り除いてみたところアーチが大幅に下がったという結果から、足底腱膜や靭帯の切除や損傷により足の疲労骨折や足底腱膜炎、前足部痛のリスクが高まるという結果が出しました。

しかし、足部内在筋に緊張を入れてみると下がってしまったアーチが再び戻るという実験結果に伴い、足底腱膜や靭帯が損傷しても足部内在筋を鍛えれば、足底腱膜や靭帯の代わりをしてくれるため、疲労骨折や足底筋膜炎、前足部痛になるリスクを軽減でききる可能性があると発表されました・・・。

けっこう難しい話なので簡単にまとめると、アーチを支えているゴムバンドが劣化をしてくるとアーチが下がってきて足底腱膜炎になるリスクが高くなる→しかし劣化したゴムバンドは筋力を鍛えることで筋肉がゴムバンドの代わりをしてくれるというのがタオルギャザーを推奨する理由だと言えます。

しかし、残念なことでタオルギャザーで足底腱膜炎が完治する方がほとんどいません。

それはなぜでしょうか?

それはそもそもの足底腱膜炎になった根本原因を考えていないからです。根本を治さず、筋トレだけをしても再び痛みを誘発する可能性が十分にあると思います。むしろ毎日数十キロという体重を支えている足の筋肉に筋力低下など起こるのでしょうか?今回の題材は骨と骨とを結んでいる靭帯に話をフォーカスして書きたいと思います。


靭帯になぜ損傷、負荷がかかるのか?

靭帯は元々骨をつなぎとめておく大事な部分なのでとても頑丈にできています。そのため簡単に痛めることはないといえる部位です。足首を大きくひねったりするいわゆる捻挫(ねんざ)は靭帯(じんたい)が損傷した状態です。しかし、足の裏を支える靭帯(じんたい)は足首の関節のようによく動く関節ではないので、よっぽどのことがない限り痛めることはありません。ではどのような時に痛めたり劣化が起きるのでしょうか?

それは「骨の歪み」です。

足の骨は23個の小さな骨からできていてこれらの骨がブロックのようにビッチリと組み合って一つの足を作っています。23個の骨の位置がちゃんと良い位置にいれば足底腱膜や靭帯にも余計な負荷はかからずに歩いたり立ったりできます。これが歪みのない状況です。しかし、日頃の姿勢不良で骨盤が歪むことで本来足にかかる体重のバランスが悪くなったり、普段から正座をする習慣が長かったり、座っている時に足首を内側に入れるくせがある(若い女性に多いです。)捻挫(ねんざ)をした際に骨の歪みが起きたがそのままにしておいたなどの原因から足を構成する23個の骨にほんの0.数ミリの「歪み」が起きてきます。骨の歪みが起こることで身体の土台となる足は不安定な状態となり、この不安定さを頑張って支えようとするのが足底腱膜や靭帯なのです。はじめのうちは痛みなどは出ませんが、歪んだ状態が数年間続くとやがて痛みとなって出現してきます。(足底腱膜炎や靭帯損傷)イメージをしやすくするためにたとえ話をします。

四角いブロックを10段積み重ねたとします。まずはきれいにまっすぐ上に積み上げました。この状態だと誰かが支えなくてもブロックが倒れてしまうことはないでしょう。この状態が「足の骨に歪みがない」状態です。

次にブロックを10段積み重ねる際に前後左右に半分づつずらした状態で積み重ねます。とても不安定な状態になるのは想像できると思います。この状態でブロックが絶対に倒れないようにキープするには3名くらいの人が支えていないといけません。この状態が「足の骨に歪みがある」状態です。支えている人が足底腱膜や靭帯です。ずーっとブロックが倒れないように支えているとその人たちは疲れてきてしまいますよね。これが足でいう所の足底腱膜や靭帯に損傷が起き始めるという状態です。

上記の話をまとめます。タオルギャザートレーニングは実験結果から筋力を高めることで、足底腱膜や靭帯の負荷を減らす効果があるので足底腱膜炎に効くと言われていますが、上記でも説明した通り、足底腱膜に負担をかけるのは足底腱膜の筋力低下が原因ではなく、足の骨の歪みが原因で余計に足底腱膜に負荷がかかってしまっているのが原因だと言えます。ですからまずは筋トレをするよりも骨の位置を正しい位置に戻してあげる事が足底腱膜炎の根本治療になると言えます。

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