立位時、歩行時に前側(つま)に体重がかかってしまう方の原因とは?
立っていたり、歩いていたりすると体重が前のめりになってしまう。つま先足体重になってしまうという方はいらっしゃらないでしょうか?足の裏は3点バランス(かかと、母指球、小指球)がしっかりと取れている状態が一番良いと言われていますが、3点バランスが崩れてつま先のほうに体重がかかってしまう方がいらっしゃいます。パーキンソン病などは前傾姿勢をとるようになってしまうのでそれらの特異的な疾患を除いてもつま先足体重になってしまう方がいらっしゃいます。つま先足体重になると、足の横アーチの部分に必要以上に体重がかかるため痛みを訴えることもあります。また、3点バランスでしっかりと重心が保てていないと他の関節にも負担が大きくかかり、膝痛などの原因になることもあります。
なぜつま先足体重になってしまうのか?
距骨(きょこつ)の前側へのゆがみが原因
足の距骨(きょこつ)という骨は外くるぶしと内くるぶしにちょうど挟まれた場所に位置する骨です。この骨は立った時に体重を支える軸となる骨です。距骨が前側へほんの数ミリずれるだけで体重はつま先方向へかかるようになります。逆に距骨(きょこつ)が後ろ側にずれると今度はかかと足体重になります。距骨(きょこつ)は小さな骨ですし、距骨(きょこつ)自体が痛みを発するということはほとんどないので、とてもマイナーな骨ですが、人間の構造上(人間は2足歩行であるため4つ足動物よりも距骨にかかる体重圧は大きい)距骨にかかる圧は大きく立位時、歩行時の中心軸になります。
つま先足体重の人はどうする??
まず、特異的な疾患がないかを調べる必要があります。上記にも書きましたがパーキンソン病なども前傾姿勢になるため一種のつま先体重になります。しかしパーキンソン病の場合、ふるえがでたり、体の動きがスムーズでなくなったりします。最近前傾姿勢でつま先に体重がかかってしまうプラス今までになかった体の不自由があるという方は一度病院で診察を受けたほうがよいかもしれません。つま先体重がかかってしまうプラスつま先の痛みや膝の痛みなどがあって、その他の不自由を新たに感じてない人は距骨の前方へのゆがみが原因かもしれません。距骨(きょこつ)の前方へのゆがみが原因でつま先体重になってしまっている人はどのように改善すればよいのでしょうか?
単純にいうと、距骨(きょこつ)を元の正しい位置に戻せばよいのです。しかし、専門的に足について勉強していないかぎり距骨(きょこつ)を正しい位置に戻すのは難しいかと思います。ただ、距骨(きょこつ)は背屈(つま先を上に上げる)の時に後方へ下がるので私の提唱している「足そらし」のストレッチをおこなってみてください。それでもつま先に体重がかかってしまう方は足に詳しい治療院などにご相談してみる事をお勧めいたします。