足底腱膜炎(足底筋膜炎)に対する最新治療

ホームページに記載されてある足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治療法は3年以上前の治療法になります。大変効果的な治療法ですが、私自身も3年間足底に関する勉強、研究を重ね、現在は違った治療法をおこなうことが多いです。理由として

・足底腱膜炎(足底筋膜炎)の本当の原因は足底にはないことがほとんどである。

・足底に鍼をするのはとても痛みを伴うため患者にかなり不快である。

・新たな治療法のほうが効果が高い。

という理由から治療法を変えました。

足底腱膜炎の治療を行う中で痛みの根本原因となっている①体の連動性の欠落②足根骨のゆがみ③筋膜の癒着④内臓の反射による痛みを取り除くのが根本治療になります。

①身体の連動性の確保

人間の体は関節に均等は負荷がかかった状態で運動を行えば関節、筋肉を傷めることはありません。例えば歩くときに足の足根骨という細かい骨の関節にかかる負荷が2、足首2、膝関節2、股関節2、腰椎(腰の背骨)2と均等に負荷がかかる状態だと体の連動性が保たれているためどこかを傷めたりする可能性は低くなります。一方、長時間のデスクワークなどで腰回り股関節周りが硬くなってしまっている方は、骨盤回りの動きが悪くなってしまい、足先で歩いたり走ったりするようになってしまいます。連動性がなくなっている状態ですので足にかかる負荷も足根骨4、足首4、膝関節2、股関節腰椎は使えていないという状態になります。それぞれの関節に均一に負荷がかかれば痛みは起こりませんが、連動性が欠落することで負荷が増し、やがて痛みにつながることがあります。この場合、いくら負荷の大きい足底に鍼やマッサージをおこなっても連動性を取り戻さない限り再び痛くなってしまいます。特に体の連動性が欠落してしまう主な原因は脊椎の動きと骨盤の動きが大きな関係があるため、鍼治療で脊椎周り、骨盤回りの筋肉を緩めていきます。脊椎周りを緩めるツボは頭にあるので、頭の鍼治療から始めることが多いです。

②足根骨のゆがみを矯正する

足首から下の骨は足根骨(そっこんこつ)と呼ばれる骨で23個の小さな骨が密接して「足」を作っています。足は立つ・歩く・走る際に土台となる部分なので23個の骨にゆがみがない状態なら足に負担もかかりません。過去に捻挫の既往がある。足首を内側に捻って座る癖がある。母指球を極端に使った歩き方である。骨盤のゆがみがあるなどの原因があると、足根骨は少しずつ歪んできます。足根骨はゆがみのない状態ですと体重を支えた際にも安定していますが、ほんのわずかでもゆがみが生じると体を支える際に不安定な状態になります。体を支える際に不安定さを補うために足底腱膜(足底筋膜)がピンと突っ張って安定させようとします。ピンと張った状態で歩く・走る動作をおこなうことで足底腱膜(足底筋膜)に負荷がかかるため付着部である踵のやや内側や土踏まずなどに痛みが出るようになります。ピンと張ったのは疲労によるものではなく、足根骨のゆがみが原因ですのでこの場合も足底腱膜(足底筋膜)をいくらほぐしても根本改善にはつながりません。足根骨のゆがみが原因である場合はBRM療法という整体法で細かい骨の矯正を行います。「骨の矯正」というと「バキッ」という整体をイメージしますがBRM療法は大変ソフトな整体なので受けている際も「これで整体できているの?」と思うくらいソフトな整体です。しかし足底腱膜炎には大変効果の高い治療法です。整体をかけた後に歩かすと痛みが軽くなっていることが実感できることがとても多いです。

③筋膜の癒着による痛みの改善

スポーツをおこなっている方で毎月かなりハードに練習をおこなう方は過労から筋膜の癒着を起こすことがあります。筋膜の癒着を起こすと癒着を起こした部位が痛むのではなく、少し離れた部位が痛むことがります。足底腱膜炎の場合、ふくらはぎやスネの内側の筋膜の癒着が関連していることが多いです。この部位の癒着を剥がすことで足底腱膜炎の改善につながるケースもあります。筋膜の癒着している部位に鍼治療または手技で筋膜を剥がしていきます。

④内臓の反射による痛みの改善

足の裏の痛みは内臓の疲労から踵が痛んだり土踏まずが痛んだりする場合があります。足ツボマッサージなどで足の裏には内臓の反射区域があると言われていますが、足裏の痛みと足つぼマッサージの内臓の反射区域との関連はありません。私の学んできた整体法によるとかかとの痛みと腎臓との関連が深いと言われています。土踏まずから母指球にかけての部分は心臓との関連が深いと言われています。「かかとが痛いから腎臓が悪い」というわけではありませんし、腎臓に何かしら疾患があるというわけでもありません。しかし内臓は西洋医学的に数値で異常がでなくても疲労を起こすことがあります。その疲労の反射痛が足底に出る場合があります。足裏を一切触らなくても鍼治療、整体治療で内臓の機能を上げる調整をすることで足裏の痛みが改善するケースもあります。多くの治療院では足裏が痛いと足裏のみを治療しますが、足裏をいくら調整しても内臓による反射痛は改善しません。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)は一般的には足底腱膜(足底筋膜)に負荷がかがり組織が痛んで痛みを起こすと言われています。しかし、根本原因は足底腱膜以外にあることが多いです。そのため、根本原因を改善しないかぎり再び痛みを誘発する可能性が高いため当院では根本改善のために上記の4つの原因から根本原因を見つけて治療をおこなっていきます。この治療は現在の最新治療です。私は日々勉強し、日々進化していますのでもしかすると皆様が来院時には全く異なった治療法を行っている可能性もあります。しかし、それはさらに良い治療法を発見した時ですので、上記の治療法よりも断然効果が高い治療法をご提供できていることと思われます。


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