膝内側の痛み(鵞足炎)に塗り薬は効果あり?

スポーツをおこなっている人に好発する膝内側の痛み鵞足炎。発症初期は運動していると徐々に痛みが増す程度ですが、やがて走るもの辛くなったり、階段の昇り降りや歩くだけでも痛みを訴えたりと日常生活で支障をきたすほどの痛みを訴えるケースもあります。
発症初期は運動ができるため、どうにか痛みを改善しようと対策を練ります。
その中で、痛みを改善する塗り薬を使用する方もいらっしゃます。膝内側の痛み(鵞足炎)に塗り薬は効果があるのでしょうか?




痛みは和らいだとしても根本改善にはならない

塗り薬には大きく分けてドラッグストアに売られているものと整形外科で処方されるものに分けられます。ドラッグストアに売られている塗り薬はCMも流されており、CMを見る限りではとても効きそうな感じがします。
ドラッグストアに売られている塗り薬、整形外科で処方される塗り薬、どちらも基本的には「消炎鎮痛剤」であり効果や効能に大きな違いはありません。値段もものによって高価なものから安価なものまでありますが、○○配合といって高価であっても効果効用には大きな違いはありません。○○成分配合でも塗り薬は全て「消炎鎮痛」が目的だからです。

消炎鎮痛剤であるため、塗り薬を塗り一過性に炎症が治まれば膝内側の痛みは多少和らぐでしょう。しかし、鵞足炎の痛みは炎症そのものが根本原因ではないため、塗り薬を塗って痛みが和らぎ、再び運動を開始するとまた膝内側の痛みを訴える可能性があります。

塗り薬を塗っても現在起きている炎症を抑えるだけで、運動を開始すると再び痛みを訴える可能性が高いため、膝内側の痛み(鵞足炎)に塗り薬で対応するのはあまりお勧めできません。

炎症反応は抑えないほうがよい

炎症=痛い=悪者=抑えたほうがよい
と考えられていますが、そもそも炎症自体は体が治そうとしている反応です。体は炎症を起こさなければ組織の修復は起きません。鵞足炎など組織が痛むとその部分にある老廃物を流し、栄養ある成分を持ってきて組織の修復を図る必要があります。これが「炎症反応」です。老廃物を流し、栄養ある成分を一刻も早くおこなうには血管が広がる必要があります。そのために体の中には血管拡張物質(プロスタグランジン)という物質が放出されます。プロスタグランジンが放出されると痛めた組織の周辺の血管は拡張し、血液の流れがよくなり組織の修復が促進されます。(炎症反応)
しかし、プロスタグランジンが放出されると人間にとって「痛い」と感じます。これは簡単にいうと「今、一生懸命治しているので少しこの部分動かさないでくださいね」と体に教えるために痛みを発します。それなのにも関わらず、痛みを抑えるために塗り薬を塗るとプロスタグランジンの放出を抑えることができます。プロスタグランジンがでないと炎症は起きなくなるため、局所の痛みは一過性に和らぎます。しかし、プロスタグランジンが放出されないと痛めた組織の修復作業が行われないため、根本改善にはならず、再び運動を開始すると膝内側に痛みを訴えます。

運動をしている方は、その場で痛みを取りたいわけではないと思います。今後膝の内側の痛みを感じることなくスポーツを楽しみたいとお考えでしょう。そのためには塗り薬で対応することはお勧めしません。鵞足炎の根本原因は骨のゆがみや体の連動性の欠如です。(詳しくは鵞足炎の治療をご覧ください)
塗り薬でその場の痛みを改善するのではなく、膝内側の痛み(鵞足炎)の根本改善をおこない再び楽しいスポーツライフを取り戻しましょう。

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