膝がガクッと抜ける感じがするのはなぜ?
膝がガクッと抜けてしまう理由は何なのでしょうか?
前十字靭帯損傷を疑う
膝がガクッと抜けてしまう原因としてあげられるのが膝の前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)を損傷している可能性です。前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)とは後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)と共に膝の中にあり、太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)が前後にズレないように抑えているバンドのようなものです。前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)に損傷が起き、靭帯が伸びたり断裂したりすると膝関節は不安定な状態になるため、運動時に「ガクッと力が抜ける」状態になってしまう事があります。前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)は強靭な靭帯であるためすぐに切れたりすることはありません。お疲れ様です。多くは膝が内側に入り、つま先が外側を向いてしまった姿勢でジャンプの着地やピポッドターン動作をしてしまうと前十字靭帯を損傷することがあります。
発症起点が明確な場合が多いですが、ご自分で気づかないうちに前十字靭帯を損傷し、膝がガクッとなる症状を起こしている方もまれにいらっしゃいます。
前十字靭帯の安定性を診る徒手検査
前十字靭帯に損傷が起きて靭帯が伸びている又は断裂しているかを調べる検査です。臨床でよく利用されるのが・前方引き出しテスト
・ラックマンテスト
・ピボットシフトテスト
・ジャークテスト
の4つです。
前方引き出しテスト
前十字靭帯損傷を疑うテストとして最も多く用いられるテストです。患者さんを仰臥位に寝かせ、膝関節を90度に曲げます。曲げたほうの足を術者の足で押さえ、患者の膝から下をふくらはぎのほうからつかみ、そのまま前方へ引き出します。前十字靭帯に損傷がない方はスネの骨(脛骨)が前に移動する感じは感じられませんが、前十字靭帯に損傷があるとスネの骨(けいこつ)が前にズレる感じがでます。ラックマンテスト
患者さんを仰臥位にして膝関節を15度~20度くらいに曲げた状態にします。太ももの骨(大腿骨)の下側を抑えた状態で、もう片方の手でスネの骨(脛骨)の上側を前方に引き出します。この時にスネの骨(脛骨)が前にズレるような感覚があれば陽性です。前方引き出しテストと違い、膝を曲げている角度が浅いため、前十字靭帯を損傷した疑いのあるジャンプやピポッド動作の直後に痛みを訴えた場合におこなわれることが多いです。ピポッドシフトテスト
患者さんを仰臥位にし、膝を伸ばした状態で術者は患者さんの膝関節を内側に回旋させた状態で外反(足先を外側へもっていく)させます。その状態から膝を曲げていくと20度付近で「ガクっ」とした感覚が術者の手に感じればテスト陽性です。ジャークテスト
患者さんを仰臥位にし、膝を90度曲げた状態で膝関節を内側に回旋させた状態で外反(足先を外側へもっていく)させます。その状態から膝を伸ばしていくと膝関節が15~20度付近で「ガクッ」とした感覚が術者の手に感じればテスト陽性です。上記の4つが前十字靭帯損傷の疑いがある場合におこなわれるテストです。上記のテストが陽性でなくて膝がガクッとなる場合は膝関節内の水が溜まっていて関節が不安定になっているか、半月板の亜脱臼により不安定さが出ている可能性があります。
前十字靭帯のテストで陽性が疑われる場合、前十字靭帯が断裂の際には手術適応になる場合もあります。ご自分でテストをおこなって前十字靭帯損傷が怪しいと思ったらMRIなどが完備された病院で精密検査をしたほうが良いでしょう。