膝の内側の痛みを改善するストレッチ

膝の痛みを訴える方で最も多いのが膝内側にでる痛みです。膝の内側が痛む疾患として代表的なものは変形性膝関節症、鵞足炎、タナ障害、内側半月板損傷、内側側副靭帯損傷、子供の場合離断性骨軟骨炎など様々な疾患で膝内側の痛みを訴えます。
少しでも早く痛みから改善したいと思う方は何か良いセルフケアはないかと探していることと思われます。上記でもあげたように膝内側の痛みは様々な原因からくるため、一概にこのストレッチをすれば膝内側の痛みが改善するというストレッチはありません。
今回は特に鵞足炎の方に効くストレッチを紹介したいと思います。ただし、整形外科で変形性膝関節症と診断されても痛みの原因が鵞足炎であったという方に臨床現場では遭遇することがよくあります。そのため、整形外科で鵞足炎以外の疾患と診断された方でも実は痛みの原因は鵞足炎である場合があるので、このストレッチを試してみてください。

※ただし膝がまっすぐ伸ばすと痛みがあるという方は内側半月板などを痛めている可能性があり、このストレッチをすると逆に痛みが増す可能性があるので注意してください。ストレッチの態勢をとって痛みが出る場合はストレッチを中止してください。(いた気持ち良い痛みはOKです)

鵞足炎に対するストレッチ

鵞足を形成する縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけんようきん)をストレッチしていきます。この3つの筋肉は太ももの前、内側、後ろとそれぞれ違う場所についているのでストレッチを角度ややり方を変えながら3つの筋肉を伸ばしていきます。

このストレッチのみで痛みが改善する方もいますが、改善しない場合は足の骨のゆがみが強く、筋緊張が緩まない可能性があります。この場合はいくらストレッチを頑張っても改善しないため、専門の医療機関でゆがみの改善をしてもらうことをお勧めいたします。

まずは、どの膝内側の痛みの方でも試してください。ストレッチをしている段階で膝内側に痛みがでるならストレッチを中止。痛みがでないようなら続けてください。
膝内側の痛みは半月板損傷と鵞足炎の併発、変形性膝関節症と鵞足炎の併発などもあり、一概に一つの疾患が膝内側の痛みの原因でない場合もあります。この場合、ストレッチで多少鵞足炎の状態を良くしておけば半月板にかかる負担も減らすことができます。

現在膝内側の痛みにお困りの方はぜひ上記のストレッチをおこなってみてください。
上記のストレッチをおこなっても痛みが変わらない場合は下記の足反らしをおこなってください。


足そらしをするとかかとの骨が良い位置に来て、その結果下肢全体のバランスが良くなり、膝の内側にかかる負担が減り、膝痛の改善につながることがあります。鵞足炎のストレッチで効果がなければ足そらしも試してみるのも良いでしょう。
両方一緒におこなっても膝には大変良いのでぜひ試してみてください。

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