膝内側の痛み(鵞足炎)にインソールは効果あり?

膝の内側が痛くなる鵞足炎(がそくえん)。近年ランニングブームにより膝の内側に痛みを訴える方は大変多くなっています。ランナーは走ることで日常生活のリズムを作っています。そのため膝の痛みで走れなくなってしまうととてもストレスが溜まってしまう事と思います。
生理学的にみても走ることは体にとても良い影響を与えます。人間は元々動物であるため運動をすることで自律神経やホルモンバランスが整う他、記憶力アップなど走ることによって体に及ぼす良い影響がたくさんわかってきています。
ランナーにとって一日でも早く膝内側の痛みを解消しランニングライフに戻りたいとお考えだと思います。膝内側の痛み(鵞足炎)を改善するために様々な治療法やグッズがインターネットなどで紹介されていますがその中でインソールを使用することは効果的なのでしょうか?

インソールによって改善する可能性もある

「インソール」と一概に言っても様々な種類のインソールがあります。
・靴底のクッション作用を増すために入れるインソール
・体の重心バランスを整えるインソール
・足根骨のゆがみを矯正するインソール
など効用は様々です。

インソールで膝内側の痛み(鵞足炎)が改善する可能性があるのは足が回内足(かいないそく)になっている場合です。回内足とは立位の状態で後ろから踵の位置をみると外側に捻じれている場合です。
回内側になるとその上につながるスネの骨である脛骨(けいこつ)が外側に捻じれ、太ももの骨である大腿骨が内側に捻じれていきます。

膝の上の骨(大腿骨)は内側に捻じれ、膝の下の骨(脛骨)は外側に捻じれることにより膝の内側を通る腱が引っ張られ痛みを引き起こすと言われています。
インソールで回内足を矯正することで膝の上下に起こっているねじれを改善しようとするのがインソールで膝内側の痛み(鵞足炎)を改善できる理由です。

実際に回内足を矯正するインソールで膝の内側の痛みが改善する方も多数いらっしゃいます。

インソールでは改善しない膝内側の痛みもあるので要注意

回内足(かいないそく)が原因で膝内側に痛み(鵞足炎)を訴える方もいますが、回内足が原因でない場合はインソールを使用しても痛みの改善につながりません。
合わない矯正用インソールを使用していると体にとっては逆効果になることもあります。
例えば歯の矯正を例にあげます。自分にあっていない歯の矯正を長い間しているのは自分の歯にとって決して良い影響を及ぼさないのは想像できることでしょう。インソールも同じことが言えます。自分の足の状態に合わないインソールを履き続け毎日歩く、走るを繰り返していると体全体に悪影響を及ぼします。足首痛、膝痛、股関節痛、腰痛、首肩こりなどあらゆる症状を引き起こします。足は体の土台であるため自分に合わないインソールを使用するのは非常にリスクが伴います。

インソールを使用するなら専門の医療機関に相談を

上記でも説明したように膝内側の痛み(鵞足炎)を訴える方がインソールを使用するのは痛み改善のメリットもある反面、返って症状が悪化したり他の部位に痛みを引き起こしたりするデメリットもあります。そのため今現在ご自分の足の状態がどのような状態で、膝の内側の痛みの原因がどこにあるのかを知る必要があります。そのうえで膝内側の痛みの原因が回内足である場合はインソールを使用することで痛みの改善が望めることもあります。
インターネットなどの広告で良いことを書いてあったり、体験談が大変良い物でももご自分に合っているかどうかはわかりません。サプリメントの通販なども同じですが、体験者は大変良いことを言っていて、一見膝の痛みなどを劇的に改善しそうですが、膝痛を訴える方は年々増え続けています。
まずは足に詳しい医療機関にインソールの使用を相談してみるほうが良いでしょう。

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