鵞足炎(膝内側の痛み)に湿布は効果あり!?

ランニング愛好家や部活でスポーツをされている方などに多い膝内側の痛み。整形外科へ行き骨に異常がないと鵞足炎と診断されることが多いです。 鵞足炎(がそくえん)とは膝の内側を通る太ももの筋肉の腱(縫工筋腱、薄筋腱、半腱様筋腱)が太ももの骨(大腿骨)とぶつかって擦れて炎症を起こす疾患と言われています。炎症の「炎」という字がつくと炎症を抑えるためにと湿布を貼る方が多くいらっしゃいます。鵞足炎に湿布は効果があるのでしょうか?

鵞足炎は湿布では痛みが和らいでも根本改善にはならない

鵞足炎になり、運動をしなくても痛みが起きている場合、湿布で消炎鎮痛を図ると痛みが少し和らぐことがあります。しかし、湿布で痛みが和らいだからといって再び走り始めるとまた痛みが出てしまうことが多いです。
湿布は炎症を抑え、痛みを和らげる作用はありますが、残念ながら鵞足炎を根本から改善する治療法とは言えません。
鵞足炎を起こす腱の炎症がなぜ起こっているのか。この部分を解消していかなければ根本改善にはつながらず、走ると再び痛いという状態に陥ってしまいます。

では鵞足炎を起こす腱の炎症はなぜ起きてしまうのでしょうか?

鵞足炎の根本原因は下肢の骨のゆがみと連動性の欠如

鵞足炎の根本原因は①下肢の骨のゆがみと体の連動性の欠如です。

下肢の骨のゆがみ

人間の体は骨のゆがみの状態だと、筋肉は最小減の力で運動することができるようになり、筋肉、腱、靭帯などへかかる負担は小さくなります。
しかし、不良姿勢や過去の捻挫の既往などが原因で下肢の骨にゆがみが起きてくると立つ・歩く際に体はバランスが不安定になります。(本人が自覚しないバランス不良ですが、体はそれを自然に補正しようとしています。)骨のゆがみを補正するため筋肉を緊張させます。ゆがみのない状態とくらべて筋肉が緊張した状態で立つ、歩く、走ることになります。結果、緊張した筋肉は疲労し硬くなりやすくなります。鵞足を形成する3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)も緊張状態になります。いわゆるギターの弦をピンと張った状態になります。この状態で走っていると太ももの骨の内側と擦れやすくなり、この部分に炎症を起こし膝の内側の痛みとなります。
そのため、内側の炎症している部分に湿布をはってもギターの弦のようにピンと張った筋肉、腱の緊張が取れない限り再び走ると痛みを引き起こすことになります。
この場合の根本改善は骨盤から下肢の骨を正しい位置に矯正をかければ改善します。

体の連動性の欠如

人間の体は例えば膝を曲げると言う動作一つをとっても一つの筋肉で動かしているわけではなく、多くの筋肉を使用してうごいています。走るなどの動きになると足のみの動きではなくお尻の筋肉、背中の筋肉、腕の筋肉、首へつながる筋肉と体すべての筋肉を使用し走ります。
体全体の筋肉を使用し、走れている状態を「連動性のある体」と言います。この状態だと筋肉や腱、靭帯、関節にかかる負担は少ないです。野生の動物は連動性のとれた動きをするため、毎日走っているからと言って関節が痛い、筋肉が痛いとは言いませんよね。

現代社会ではデスクワークが多く、スマホで下向き姿勢が多いなど不良姿勢により首肩こり、背中のコリや緊張、腰痛など様々な症状を起こしています。結果背骨の脇を通る脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という筋肉が緊張してしまい、背骨・骨盤の動きを悪くします。
背骨と骨盤は体の動きの中心であり、この部分が固まってしまうと走っても膝周りの筋肉のみを使う動きになってしまいます。結果、連動性のある体に対して連動性のない体は筋肉や腱にかかる負荷が大きいため、鵞足炎などの痛みになります。

体の連動性の欠如した体を改善するには脊柱起立筋を緩ませ、背骨、骨盤の動きを良くする必要があります。
ご自分でおこなうセルフケアとしては何かをやるよりもまずはスマホを見る時間を減らしたり、生活習慣に変化を起こす必要があります。
鍼治療や整体でも改善は可能ですが、連動性を取りもどす体操をおこなうのも良いでしょう。

鵞足炎の根本原因は炎症ではありません。なので炎症を湿布で取り除いても再び痛みが起こります。鵞足炎の痛み、膝内側の痛みを改善したい人は下肢の骨のゆがみを矯正し、連動性のある体を取り戻していきましょう。

鍼灸×スポーツマッサージ×整体を組み合わせた総合治療「土井治療院」

土井治療院

住所
〒224-0003
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-7-13
FinS COURT-ER2F
交通
横浜市営地下鉄センター北駅徒歩1分
TEL/FAX
0120-000-435
受付時間
9:30~21:30
  • 土曜日(◎)は9:00~20:00まで営業。
  • 日曜日(●)は9:00〜17:00まで営業。