膝のお皿の奥が痛くなる原因とは?
膝の外側の痛みでは腸脛靭帯炎(ランナー膝)や外側側副靭帯損傷などがあげられます。
膝のお皿の下側が痛くなる疾患として膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)やさらに膝の下側が痛くなるオスグッドシュラッター病など膝の痛みといってもたくさんの疾患があげられます。
膝の痛みを訴える方の中には「お皿(膝蓋骨)の奥が痛む」と訴える方がいらっしゃいます。
膝のお皿(膝蓋骨)の奥のほうが痛くなる原因とは何なのでしょうか?
お皿の奥が痛む場合、Knee-in Toe-outが見受けられる
お皿の奥に痛みを訴える人は歩く、走るなどの運動時に「Knee-in(二―イン)」または「Toe-out(トゥーアウト)」であることが見受けられます。Knee-in(二―イン)とは歩く・走る動作の時に着地したつま先が進行方向へまっすぐ向いているのに、膝が内側に入っている状態です。
Toe-out(トゥーアウト)とは歩く・走る動作の時に着地する足の膝が進行方向へ向いているのにつま先は外側を向いている状態です。
Knee-in(二―イン)Toe-out(トゥーアウト)ともにお皿の奥の痛みの原因になります。
歩く・走る際にKnee-in(二―イン)またはToe-out(トゥーアウト)がみられる場合、膝のお皿の骨(膝蓋骨)は従来ある位置よりも外側へ引っ張られる力が加わります。
お皿の骨は正しい位置にある時は溝にはまるような形になり、膝の曲げ伸ばしの際に溝を滑るように動きます。
しかし、Knee-in(二―イン)、Toe-out(トゥーアウト)によりお皿の骨が外側へ位置するようになると溝よりも外側に位置することになります。溝より外側に位置するとその近くにある膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)という組織をお皿の骨(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)で挟み込むようになります。
膝蓋下脂肪体は痛みを感じる神経が豊富なため、お皿の骨に挟み込まれると痛みとして感じるようになります。
結果、お皿の奥に痛みが起こります。
話をまとめます。
Knee-in(二―イン)、Toe-out(トゥーアウト)の状態で歩く・走る動作をしている
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お皿の骨(膝蓋骨)が従来ある位置より外側へズレる
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膝蓋下脂肪体がお皿の骨(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)に挟まれる