膝内側の痛み(鵞足炎)は温める?冷やす?どっちが良い?
スポーツをしている方で鵞足炎による膝内側の痛みを感じている方は一日でも早く痛みを改善したいと思うでしょう。様々なセルフケアを試す中でアイシングをおこなったほうが良いという人もいれば、温めたほうが良いという人もいます。
では膝内側の痛み(鵞足炎)は温めたほうが良いのでしょうか?冷やした方が良いのでしょうか?
炎症は敵ではない。体の治す反応
「鵞足炎(がそくえん)」と一般的に聞くと「炎」という字が含まれているため「炎症が起きている」と考える方が多いのではないでしょうか?確かに鵞足部に炎症が起きている可能性は十分にあります。しかし、炎症が起きていることは決して悪いことではないのです。
炎症は身体を治そうとしているサインであり、自然治癒の働きなのです。
鵞足炎のような疾患を患うと傷ついた組織を体が治そうと反応します。傷ついた組織を治すには老廃物を流して栄養ある血液を損傷部に運び、組織の修復をするのが一番早く改善します。
この傷めた組織を1番早く治す方法が「炎症反応」なのです。一刻も早く体は自分の壊れた組織を治したいので炎症を起こすのです。
しかし、人間にとって炎症が起きると痛みが増します。これはなぜかというとできるだけ安静にしてもらった方が体の自然治癒力が上がるため、炎症を痛く感じるようにすることで無理して動けない状態を作っています。
なので炎症による痛みというのは決して悪い反応でも痛みでもないのです。
「今、痛めた組織一生懸命治してるから、ちょっと動くの控えてねー」と体がサインを出しているのです。
アイシングやシップで冷やし、炎症を抑えるというのは炎症反応を抑えることになります。確かに炎症反応は収まるので一時的に痛みは和らぎます。しかし炎症反応が止まってしまうことにより、組織の修復がなかなか進まず慢性痛へと移行してしまいます。
アイシング、シップはお勧めしない
怪我をした際にスポーツの分野ではアイシングやシップがよく用いられます。しかし、海外の文献ではアイシングの理論自体が間違っていたかもという説も出てきています。
上記でも説明したように「炎症は傷ついた組織を修復するための反応」であるためアイシングやシップで消炎鎮痛を図ると返って慢性痛へと移行し、なかなか治らに膝痛になる可能性があります。
シップは消炎鎮痛効果のある薬を塗布された湿布もあります。そのようなものも同様自然治癒を下げかねないことを頭に入れておきましょう。
スポーツをしている選手は必ず毎日お風呂にはいること
スポーツをしている子供たちは長風呂が嫌いです。しかし、スポーツをしている子たちは代謝が良いためどうしもお風呂に入ることを熱がって嫌がる子が多いです。
お風呂も好きではない子が多いですが、毎日激しい練習をしているのであればお風呂に入るので絶対条件です。
お風呂に入り体全体を温めることで、血液循環がよくなり、筋肉に溜まった疲労物質を流してくれます。また、自律神経の副交感神経を優位にしてくれます。人間の体は組織の修復、疲労回復をするには身体が副交感神経優位になる必要があります。
お風呂に入って夜寝ることで身体が副交感神経優位になるので疲労回復、怪我の回復を促進してくれます。
シャワーだけで済ましてしまう人がいたら絶対にお風呂に入ることをお勧めします。
一件、あまり意味のなさそうなことですが、お風呂はとても重要です。もし暑がるなら40度~39度などややぬるめでよいのでぬるめのお風呂にゆっくり入るようにしましょう。
始めは嫌がっても徐々に習慣になればその子自身も疲労の抜け具合、怪我の回復具合に違いを感じるようになることと思われます。