変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効果あり?

老化による膝の痛みと言われる変形性膝関節症。整形外科での治療でヒアルロン酸注射をおこなうことが最近増えてきています。ヒアルロン酸は関節内にある潤滑油であるため、老化により潤滑油が減ってくることが原因で変形性膝関節症を引き起こすと言われています。それなら潤滑油(ヒアルロン酸)を注射することで関節の動きを滑らかにしようという考えからヒアルロン酸注射がおこなわれています。
ヒアルロン酸注射は1週間に1回を5週位続けておこなわれることが多いです。ヒアルロン酸注射は変形性膝関節症に効果があるのでしょうか?

米国整形外科学会ではヒアルロン酸による効果は認められなかった

米国整形外科学会はヒアルロン酸の関節内注射の大規模調査解析をしたところ、変形性膝関節症の対して症状の改善は認められず、変形性膝関節症の治療としては推奨しないという発表を2013年の段階で「変形性膝関節症改定版ガイドライン」で発表しています。

医学的研究によってヒアルロン酸注射をしても変形性膝関節症には効かないと発表されたのです。それが4年前にも関わらず現在も行われてるのが現状です。

残念ながらヒアルロン酸注射に期待を込めても思うような痛みの改善が認められないケースが多いです。

膝に注射をして激的に改善したという友達がいるけど?

ご友人の中には「注射をしたら劇的に痛みが改善した」という人がいるかもしれません。しかしこれはヒアルロン酸注射ではなくステロイド注射である可能性が高いです。ステロイド注射は強い消炎鎮痛効果があるため、一時的に痛みが劇的に改善するケースがあります。ただし変形性膝関節症を改善するものではありません。炎症を一時的に解消する注射です。そしてステロイド注射はタンパク質分解作用があるため、注射をした周辺組織をもろくしてしまいます。そのため、注射も短期間で何度も打つとかなり危険が伴います。

あまりの激痛にその場しのぎに使用するのは良いですが、ただでさえ老化により弱っている膝関節周りの組織をステロイド注射によりもろくしてしまうのはその先のことを考えるとかなりリスクがあります。

変形性膝関節症は膝に負担のかかる姿勢、動き、ゆがみを改善することが重要

老化が原因であるならば全ての人が変形性膝関節症にならないとおかしいはずです。ましてや80代で全く膝が痛くない人もいれば40~50代で変形性膝関節症と診断されてしまう方も多くいらっしゃいます。筋力不足が原因であるなら40代の人より80代の方のほうが筋力は弱い可能性が高いはずですが、膝の痛みは筋力と比例しません。

変形性膝関節症の主な原因は膝に負担のかかる姿勢や動きで生活していることがあげられます。膝に負担のかかる姿勢や動きを何十年も続けているうちに徐々に関節軟骨はすり減ってきたりします。そのため関節軟骨を増やすことを考えるより、関節に負担の減らす姿勢、動き作り、ゆがみの改善をおこなうことが変形性膝関節症の根本改善につながります。ヒアルロン酸注射やサプリメントなどはあくまでも膝そのものしかみていませんがそれが根本原因ではないため、初期は痛みが少し和らいだ感じがしても必ず再び痛みを訴えるようになります。
変形性膝関節症の根本改善を図りたいなら膝に負担のかかる姿勢、動き、ゆがみの改善をすることが必要です。

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