捻挫のリハビリ時に気をつけるべきこと
捻挫をすると筋力の低下や柔軟性低下、関節の動く範囲の制限など様々な働きが低下します。捻挫をする前の状態、また繰り返し捻挫を起こさない様に予防する「リハビリテーション」はとても大切です。特に運動をやっている方で、痛みや腫れが引いたからと言って直ぐにケガをする前の運動強度に戻す事は注意が必要です。筋肉の柔軟性や関節の可動域制限がある中で競技に復帰してしまうと身体全体を使った動きが出来なくなり、足首以外の膝や股関節などにもに負荷をかけ痛みを訴える場合もあります。
怪我をしないためには一つの部位を使うのではなく全体的な身体を協調性が大切で、協調性のある動きをするためには捻挫後のリハビリは大変重要になります。。
痛めた靭帯、腱などのみではなく骨の位置も重要
捻挫も捻り方により痛めやすい部分は変わってきます。どこを痛めたかと「評価」を受ける事はリハビリを進める上でとても大切です。病院での画像検査や医療機関で確認をする事はとても有用です。その評価を基にリハビリに取り組む事は早期回復、また今後の二次予防にも繋がります。捻挫をすると筋肉や靭帯だけに意識が集中しますが、骨が正常の位置に有るかと言うのはとても大切です。例えば足首の捻挫をすると、「足根骨」と呼ばれる足を構成する骨の位置がずれる事があります。その結果、土踏まず(内側アーチ)の形が崩れ、足底の痛みが表れ、外反母趾等の骨の変形にも繋がる事があります。この事から、捻挫をした時、骨の位置を正す事は欠かせません。骨の位置がずれるといってもほんの0、数ミリのことで、実際の画像診断には映らないくらいのズレです。しかし、このズレがあると筋肉は緊張状態になり、協調性のある動きができづらくなってしまうので、他の部位を痛める可能性が大変高くなってしまいます。
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効果高いリハビリメニューを行なうにしても、関節を動かす方向や可動範囲が通常通りの働きをしなければ、期待する効果は望めません。正確な動きをする事が、関節の可動範囲や筋力の回復、神経の働きも良好にします。ケガの初期は関節や筋肉は不安定な状態なので、骨の位置を調整しながらリハビリを進める事は効果が高いです。安易に「湿布を貼って数日経てば大丈夫」と考える事は回復を遅らせるだけでなく、症状を悪化させる事があります。
「捻挫は数日安静にして湿布を貼っていれば治る。」多くの方がこのような経過をたどりますが、今後の再発予防、他の部位の怪我予防にもしっかりとしたリハビリが重要になります。
怪我を多くする選手は過去に捻挫をしていてしっかりとリハビリをせずに復帰をしてしまった方に多く見受けられます。痛みが和らいだからといって競技復帰しては今後の競技生活にも影響するので受傷時にしっかりとリハビリをして協調性のとれた体を取り戻し、競技復帰することが大事です。。