捻挫の後遺症(衝突性外骨腫)

運動時だけでなく、日常生活の中でも何気ない行動の最中、足首を捻った事がある方も多いと思います。足首捻挫(あしくびねんざ)は起こりやすいケガの1つです。足首捻挫が起こりやすい原因としては、外くるぶし(外顆)が内くるぶし(内顆)より低い位置にあり、足の外側に体重が掛かりやすくなった時に捻りやすくなります。この事により、土踏まずを内側に向けた内反捻挫(内かえし)が起こります。同時に、外くるぶし(外顆)近くにある靭帯を痛めやすくなります。

捻挫の後遺症、衝突性外骨腫とは?

足首から先は足根骨と呼ばれ小さい骨が集まって足先までを構成しています。その足先を構成する骨を支える靭帯や足先を動かす筋肉・腱が捻挫により、損傷し、靭帯などが伸びたり、部分的に切れたりして、本来の位置から骨がずれ、足先の歪みを生じる事があります。

爪先を伸ばし、足先に 負担の掛かる運動を行なう事で、特に内くるぶし(内顆)の内側(内顆は脛骨の一部です)と距骨(距骨)と呼ばれる踵の骨の上にある骨同士がぶつかりやすく、骨表面が傷付いたり、欠けたりしてトゲ状の骨(骨棘コツキョク)が出来る事があります。その結果、足首に痛みが表れる事があります。これを衝突性外骨腫(しょうとつせいがいこつしゅ)と言います。

衝突性外骨腫の起こりやすいスポーツでサッカーのボールを蹴る動作があります。サッカーは捻挫を起こしやすいスポーツの1つです。過去に足首捻挫の経験があり、適切な処置を行なっていない場合、足首が緩くなっている可能性があります。この状態で、練習を続ける事で、捻挫とは別に衝突性外骨腫の症状に繋がる事もあります。過去に足首捻挫をして、外側の痛みは治ったけど、内側に痛みがでるという方は要注意です。

サッカーの他にもバスケットボールやバレーボールなどのジャンプした後の着地時、足首に負担が大きく掛かります。

捻挫の後遺症を残さないためのリハビリ

御自宅で出来る対策として、足首周囲の筋力強化で、足裏全体を付けた状態から、踵の部分だけを持ち上げる爪先立ち運動が効果的です。踵が浮いた際、体重が外側に掛からないように足裏の親指付近にある拇指球の所に体重を乗せるようにします。そうする事で、グラグラとぶれにくくなり、バランス感覚も高まります。

最初は壁などに手を添えて、体重が外側に傾かないようにコントロールしながら行なうのも効果的です。回数としては10回を1セットとして、2~3セットを目安にして続け、徐々に慣れてきたら、回数やセット数を増やしてみましょう。また、やり始めは動作スピードとして、3秒かけて爪先立ちをし、4秒かけて下ろすゆっくりとしたスピードが安全かつ効果的です。

すでに痛みが出てしまっている方は、足根骨のゆがみがかなり強い状態ですので、ゆがみの矯正をおこなえる専門の治療院などに行くことをお勧めいたします。

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