捻挫をしていないのに足首が痛くなる原因とは?
スポーツ時の足首の痛みはそのスポーツ特有の動きが影響している
それぞれのスポーツには各競技ごとの特有の動きがあります。解りやすいところでいえばサッカーなら蹴る、野球なら投げる・打つなどその競技により動きは異なります。各競技によって足首にかかる負担は異なります。その競技特有の足首の痛みになるため、治療自体も足首に詳しい人に治療をしてもらわない限りなかなか改善は難しいでしょう。
走り高跳びなどの踏み込む競技に足首痛が多い
走り高跳びは多くの選手が左足で最後踏み込みます。その際に助走から急にストップしジャンプすることになります。この動きは他の競技ではなかなかおこなわない動きです。この動きを何度も繰り返していると足首から下の足根骨が徐々にゆがんできて足首の関節(距腿関節)のジョイント部分がうまくかみ合わなくなってきます。うまくかみ合わないと1か所部分だけがやたらとぶつかり合うようになったり、かみ合わないことで不安定な足首を支えるために周りの筋・腱が硬くなります。結果、足首周りの筋・腱に炎症が起き、足首の痛みとして発症することがあります。走り高跳びの踏み込み動作はとても独特な踏み込みをするため、足根骨の細かい矯正が必要になります。
走り高跳び選手は足首の痛みで長期離脱や引退を考える選手も多くいますが、競技上どうしても足根骨はゆがんでしまうので定期的に足根骨を矯正することで長い競技生活が続けられる可能性があります。
ラグビーでは足首の前側に痛みを訴える人が多い
ラグビーでは特にスクラムを組むフォワードの選手に足首痛を訴える方が多いです。スクラムで押す姿勢は足首を屈曲(曲げる)姿勢になります。その姿勢で地面を蹴って踏ん張るため足首の前側を形成する距骨と脛骨がぶつかりやすくなります。結果、この部位に炎症が起こって痛みを起こします。骨面の炎症であるためなかなか痛みが改善しない場合もあります。この足首痛も距腿関節のズレが生じているとジョイント部分で骨同士がぶつかりやすくなってしまいます。
急なストップ&ゴーを繰り返すスポーツにも足首痛が多い
テニスやバスケットボール、ハンドボール、フットサル、バドミントンなど急なストップ&ゴーを繰り返す競技をしている人には足首痛を訴える人が多いです。これは急なストップをする動きを何度も繰り返すことで、徐々にくるぶしから下の足根骨に歪みが生じてきます。この状態で競技を続けていると足首周りの筋・腱・靭帯に余計に負担をかけることになり、足首痛を訴えるようになります。共通しているのは足根骨のゆがみ
他にも様々な理由で足首の痛みを訴えるスポーツはありますが、特に多いものを例にあげました。今回あげた足首痛の原因で共通するのは「足根骨のゆがみ」です。足根骨のゆがみが足首痛ととても密接な関係があります。足根骨のゆがみがなければ足首痛の予防につながります。足根骨の中でも足首を形成する距骨(きょこつ)は特に重要な骨です。距骨がほんのわずかズレているだけで足首の痛みを誘発することがあります。競技によって動きが違うため、距骨のズレ方はそれぞれ異なりますがそれをいかに判断し、治療するかによって足首痛の痛みから解放できるかどうかがポイントになります。また、距骨のズレはいずれ膝痛や股関節痛、腰痛、足底筋膜炎など様々な痛みの引き金になりますので距骨のズレは必ず修正しておく必要があります。