柔道で起こしやすい捻挫
日本発祥と言われている武道の一つで柔道が有ります。オリンピックや国際試合では日本選手だけでなく、海外勢の選手も活躍する大会も非常に多くなりました。これは世界中に柔道が普及し、活動が盛り上がっている証拠ではないでしょうか。また、学生の運動部における人気の高い部活の一つのです。
柔道の特徴として相手の道着を掴んで、投げたり、締めたり、倒したりします。様々な攻撃の種類が有る中で、相手の的にならない様に、常に動き続けます。相手と掴み合い、倒されそうになるのを、避けようと抵抗した時にバランスを崩し、足首を内側に向けての内反捻挫(ないはんねんざ)をする事が多いようです。
起こりやすい原因として、外くるぶし(外顆)は内くるぶし(内顆)より低い位置にあります。 その為、体重が外側に掛かった時、足首捻挫を起こしやすくなります。また、相手に投げ技を掛けようとした時にバランスを崩し、自分自身の体重だけでなく、相手の体重が掛かる為、捻挫は起こりやすく、場合によっては足首の靭帯損傷だけでなく、足首周辺の筋肉の損傷(筋挫傷)を含んだ重症なケガになる事もあります。
この時に痛めやすい筋肉の一つで「前脛骨筋」があります。この筋肉は脛骨と呼ばれるスネの骨の外側から、土踏まずの方に向かって付きます。足首を内かえしにした時が最も伸ばされる状態になる為、痛める事があります。
学生などの成長期における捻挫は、靭帯の損傷だけでなく、骨に対する損傷に繋がる事もあります。靭帯は骨に付く為、重症な捻り方になると、靭帯が、骨からはがれる事があります。それにより、関節の安定性が低下し、骨の位置がずれやすくなり、痛みを生じる事が有ります。この事から、成長過程における捻挫は、その後の関節組織などに影響する事が有ります。特に足首から足裏で、全身の9割を支えていると言われています。その体を支える上での重要な働きをしている足首の状態は、全身に影響すると言っても過言ではありません。
捻挫は柔道で起こりやすい障害の一つです。多くの柔道家は痛みに強く、捻挫をしても冷やして少し安静にして競技に復帰する方が多いです。しかし、上記でも説明したように捻挫により骨の位置がずれた状態で競技を続けていると膝や股関節、腰などにも影響を及ぼしかねません。
「捻挫をして痛いけどそのまま競技を続けている」という人はいずれ様々な痛みへつながる可能性もあるので、しっかりと骨の位置を矯正してくれる専門の治療院へ行くことをお勧め致します。