足首捻挫をアイシングしても腫れがひかない理由とは?
足首を捻挫すると直後にくるぶし周辺が腫れます。多くの方がRICE処置(冷却、圧迫、挙上、安静)をおこない腫れがひくのを待ちます。(本来はRICE処置でないほうが根本治癒になります。詳しくは捻挫の応急処置をご覧下さい)
腫れをひかせるためにアイシングを毎日してもなかなか腫れがひかないことがあります。普通の捻挫ならアイシングをおこなえば長くても2日後には腫れがひいてきます。なぜ腫れがひかないのでしょうか?
強く捻っている場合、剥離骨折の可能性がある
捻挫をした際に足首をかなり強く捻っていたり、捻った際に相手選手がのしかかってきたりしていると、剥離骨折(はくりこっせつ)を起こしている可能性があります。捻挫は本来靭帯(じんたい)に損傷を起こすのですが、靭帯の付着する骨の部分が剥がれて骨折してしまうことがあります。これが剥離骨折です。剥離骨折はまだ骨が完成していない子供に多いと言われています。アイシングをしても腫れ、痛みがなかなかひかない場合は剥離骨折の可能性があることも頭にいれておいたほうがよいでしょう。
剥離骨折をしていても通常3か月経ったたりしていると腫れは引いてきます。数か月経っても腫れがひかない場合は他の理由が考えられます。
数か月して腫れがひかない場合は足首周りのゆがみが原因
アイシングを数日し、その後安静を続けていたがなかなか腫れがひかないという場合は足首周りのゆがみが原因である可能性があります。足首から下は足根骨という小さな骨が23個の集まって形成されています。捻挫をした際に足根骨のゆがみが起きてしまうことがあります。足根骨は「立つ・歩く・走る」際に体の土台となる部分です。この部分にゆがみがあると土台が不安定な状態になります。土台が不安定だと周りの軟部組織(靭帯や腱、筋肉など)にかかる負担がふえてしまいます。
足根骨がゆがんだ状態で歩く→周りの軟部組織にに負担がかかる→痛めた靭帯に余分に負担がかかってしまう。→炎症を起こして組織を治そうとする
というサイクルを繰り返します。炎症が起きて腫れるのですが、炎症自体は組織を修復するために起こる体の反応です。しかし、炎症が起きてもゆがみが矯正されないかぎり、痛めた靭帯への負担がなくならず、再び痛みを引き起こすことになります。
この状態でアイシングをしていても足根骨のゆがみを矯正しないかぎり腫れは続いてしまいます。足首のゆがみを正しい位置に矯正すればゆがみは消失していきます。
足根骨の矯正は足に関して詳しい治療院、整体院では矯正が可能です。整形外科、保険診療の整骨院では「足根骨のゆがみ」という概念はないですし、レントゲンにゆがみが移ることはなくほんの0、数ミリのゆがみが原因で腫れがひかないことがあります。(整骨院でもたくさん勉強している先生はもちろん矯正は可能です。一概に整体院なら矯正が可能かというとそうではありません。事前に伺う院に足首周りの矯正ができるか相談した方がよいでしょう)
足根骨のゆがみはやがて膝痛や足底痛、股関節痛、腰痛を引き起こす可能性があります。腫れが長引いている方はしっかりと足首周りの矯正をかけることをお勧めいたします。