過去の捻挫(ねんざ)が頭痛の原因に!?

昔、激しい運動をしていてケガをしても休まず続けていた。足首が緩く、捻りやすい。捻挫をしても「捻挫くらい大丈夫、すぐ良くなる」とケガに対して安易に考えるなどこの様な経験した事がある方も多いのではないでしょうか?

多くの方が捻挫(ねんざ)は初期に安静にするくらいでその後は特別な治療をおこなわないという判断をしますが、実は年月を経て身体に対してとても負担が掛かります。全く関係がなさそうですが、負担の掛かる影響として頭痛を訴える方もいらっしゃいます。

何故、捻挫が頭痛を引き起こす関係があるのでしょうか

人間は重力に負けないように身体を支える筋肉があります。例えば、お腹(腹筋)、背中の筋肉(脊柱起立筋)、お尻(殿筋)、ふくらはぎ(下腿三頭筋)などあります。この筋肉を「抗重力筋」と言います。この筋肉が身体を支える上で重要な働きをしています。立っている時、正しい姿勢を保つ上で頭から足先までにかかる重心の通る位置があります。横から見て、


1.耳たぶ
2.肩峰・けんぽう(肩先のふくらんだ骨)
3.腰の中点(ベルトを巻く位置)
4.膝の裏
5.外くるぶしの前方 

があります。この点を一直線にした時に、真っ直ぐになっている事が理想です。抗重力筋の1つでふくらはぎの筋肉は膝や足首などに関わる筋肉で重心線の通る位置でもあります。捻挫などでケガをすると、この重心線の通る位置が大きくずれてしまいます。その結果、立っている時の姿勢が崩れやすくなります。崩れた姿勢で立ち続けると頭の位置がずれ、首の筋肉が緊張状態になります。首は大事な神経や血管がたくさん通る部位であるため、姿勢不良が続き、首こりが強くなると頭痛やめまい、耳鳴りを訴える事もあります。

東洋医学的に見てもつながる捻挫と頭痛の関係

小指と薬指の甲の骨の間には「足臨泣」と呼ばれるツボがあります。このツボは「足の少陽胆経」と呼ばれる経絡(各ツボの位置する全体の流れ)の一つです。「足の少陽胆経」は目の横側から、足先に向かって、重心線の近くを通る経絡です。足臨泣は捻挫の治療にも効果的なツボです。実はこのツボ、側頭部の頭痛にも効果のあるツボです。東洋医学的に見ても捻挫に効くツボと頭痛に効くツボが同じというのはとても興味深いところです。過去に捻挫をした経験があり、頭痛を感じている方は足臨泣のツボを押してみたり、お灸を据えてみたりすると頭痛が改善する可能性もありのでぜひおこなってみてください。

頭痛の原因はストレスや疲労、デスクワークだけでなく、過去の足首のケガも関係している事があります。特に過去の足首捻挫に対して、適切な処置をしなかった方は、すぐにできる簡単なセルフケアがあります。スネの内側と外側や足の甲の骨間の筋肉をお風呂の中や寝る前などで気持ち良いなと言う位の感覚で揉んでみて下さい。この筋肉が緩むだけでも、足首周りの筋肉や組織の血液促進効果にも繋がり、老廃物などが抜けやすくなります。足の状態は全身に及ぼす影響は大きいです。今、頭痛でお悩みの方の解決策の一つになる事を願います。

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