捻挫予防に筋トレは効果あり?
捻挫の予防に良いと言われる筋トレとは?
整形外科などで捻挫の予防の筋トレとして推奨されるのが、長腓骨筋(ちょうひこつきん)のトレーニングです。長腓骨筋とは膝から下の外側ににくっつく筋肉です。長腓骨筋は足首の外側を通る筋肉であるため、捻挫で緩くなった靭帯の代わりに長腓骨筋を鍛えることで足首の外側を補強し捻挫を起こりづらくするというのがねらいです。やり方としては座った状態で足にセラバンドなどのトレーニングで使用するゴムバンドを丸くなるように結び、つま先にかけて地面に足裏をつけた状態から小指側を上げるようなトレーニングをします。長腓骨筋は普段積極的に使う筋肉ではないため、普段はやらないような動きになります。
筋トレをしても何度も繰り返してしまう捻挫は足根骨のゆがみを正す必要がある。
捻挫をして、外側の靭帯が緩んでしまった場合、上記のように筋トレをして補強をすることがあります。筋トレをしてその後捻挫を繰り返さなくなった場合は問題ないでしょう。しかし、何度も捻挫を繰り返してしまう理由は靭帯の緩みや長腓骨筋の弱さが原因でない場合が多いです。多くは捻挫を期に足根骨という足首から下の細かい骨にゆがみが起きてしまいます。このゆがみを正さないでスポーツを続けているとやがてゆがみは徐々に大きくなります。足首から下は地面と接する部分であるためこの部分に歪みがおきると立っていても走っていても不安定な状態になります。不安定な状態でスポーツをすると捻挫は起きやすくなります。特に外くるぶしを作る腓骨(ひこつ)という骨が捻挫を期に下に落ちてしまう事があり、腓骨のゆがみを正さないと捻挫を何度も繰り返す足首になってしまいます。腓骨のゆがみがあるのに頑張って長腓骨筋を鍛えても捻挫を起こりやすい足首からの改善は難しいでしょう。一生懸命長腓骨筋を鍛え、逆に長腓骨筋を硬くしてしまうことで足首の柔軟性が欠けて捻挫を起こしやすい足首になってしまうこともあります。
ポイントは捻挫が起こりやすくなってしまうのは靭帯の緩みや長腓骨筋の筋力不足ではなく足根骨、腓骨のゆがみが原因です。骨のゆがみを正すことが一番のカギとなります。
私がお勧めするセルフケアは「足反らし」です。足反らしは体の連動性を活かし腓骨を上げる動きをおこないます。もし足反らしをして痛みが増す場合は距骨のズレが逆のズレ方をしたり複雑なゆがみがある可能性があるため足反らしを中止してください。
足反らしをやって楽になる方は引き続き足反らしをおこなってください。