捻挫(ねんざ)をした時の炎症反応は体が回復する反応?
人類が誕生し、現在に於ける一番の進化は「二足歩行」になった事があります。四足歩行と二足歩行を比べると足首に掛かる負担が増したこと、転倒しやすくなった事があります。学生の部活動やレクリエーションの中でも足首を捻ってしまう事が多くあります。足首を捻った時に表れる変化で「炎症」が有ります。「先生、この痛みは炎症ですか?」と聞かれることが多いのですが、そもそも炎症って体の中でどのような反応が起きているのかわからない方が多いと思うので、炎症が起こっている時、その辺りではどの様な変化がおこっているのか、炎症時特有の8つの変化について説明したいと思います。。
1・筋肉や靭帯に損傷が起きると機能が低下し、その結果、その組織の持つ働きの歯車が崩れ、炎症を起こします。
2 ・人間を構成する最も小さい物は「細胞」です。細胞が損傷すると、結果として二次的に酸素不足が起こります。
3・代謝の変化 細胞が働くにはエネルギーが必要です。ケガをすることで細胞の働きが低下します。そうなると、むくみやすくなったり、腫れややすくなります。
4・化学物質の働きが活発になる 体の回復させる時に活躍するヒスタミンやブラジキニンと呼ばれる物質があります。この2つの働きはケガをした所の修復の手助けや損傷した組織を運んだりします。
5・血流の変化 血流の変化により、ケガをした所に血液の中にある回復させる栄養素が集まります。その結果、ケガをする前よりケガをした後の方が血流全体が多くなります。
6・血管の中を通りやすくなるヒスタミンやブラジキニンは血管の壁を通りやすくします。そうすると血液成分の1つの白血球と呼ばれるものが血管を抜け出し、ケガした所に移動します。白血球の働きの1つでケガした所の回復があります。
7・白血球の移動血管の外に出た白血球は集中的にケガした所に移動します。そうすることにより、ケガの回復に繋がります。
8・食作用 食作用とは異物などをケガした所から排出する出来るように包み込む事です。この働きにより、異物などの処理が行われます。
以上の様に、ケガをすると体では自分の力で治そうと色々な変化が起こっています。この事を「自然治癒力」と言います。この働きが高い程、回復が早く、ケガやその他、体調不良の予防にも繋がります。数あるケアの方法で特にはりやお灸は、自然治癒力を高める効果的な方法です。
ご自分で足首捻挫(ねんざ)に対するお灸を試したい方はぜひおこなってみてください。