足首捻挫を起こしやすい足首の状態とは?
サッカーやバスケットボールなどのスポーツ時やヒールなどであるいていて足首を捻ってしまい起こる足首捻挫。せっかく捻挫が治ったのにまたすぐに捻挫を起こしてしまうという方がいます。整形外科へ受診すると「靭帯が伸びてしまっているから仕方がない」と言われてしまい、靭帯は一度伸びたら縮まらないと言われているため捻挫がしやすい足首は治らないのかとあきらめてしまっている方がいるかと思われます。しかし、実際には靭帯がそこまで伸びていなくても捻挫が起こりやすい足首になってしまっていることがあります。捻挫を起こしやすい足首とはどのような足首なのでしょうか?
捻挫をしやすい足首は距骨の位置がポイント
捻挫を起こしやすい足首は距骨という骨の位置がポイントになります。距骨とは内くるぶしと外くるぶしに挟まれた部分を指します。この骨がゆがむことによって足首捻挫が起こりやすくなってしまいます。
足首は背屈状態(足首が曲がった状態)でいるときは骨の構造上、骨性に安定している状態になります。この状態で足首捻挫を起こすことは少ないです。
距骨の位置が本来の位置にある場合は骨性にも安定している状態になるため普通の生活をしているうえではすぐに捻挫の起こりやすい足首ではありません。ただし、足首がずっと背屈位であることはなく、歩く走る際に背屈と底屈を繰り返します。多くの捻挫は底屈位に足首を捻る(捻挫)をすることが多いです。
逆に底屈状態(足首が伸びた状態)では骨の構造上、骨性に不安定な状態になります。この状態で足首捻挫を起こすことが多いです。距骨の位置が通常の位置より前側へズレると足首は底屈優位の足首になります。距骨が前側にずれることにより通常時よりも骨性に不安定な状態になるため捻挫を起こしやすくなってしまいます。
すぐに足首を捻挫してしまうという方は距骨が通常の位置より前側にズレて足首が骨性に不安定になり捻挫を引き起こしやすくなっている可能性があります。
捻挫を引き起こしやすい足首を改善するには?
捻挫を引き起こしやすい足首を改善するには距骨の位置を正しい位置に戻すことが大事です。距骨のズレはⅩ線(レントゲン)やMRIなどの画像診断でわかる範囲のズレではありません。そのため距骨のズレを判断し矯正をかけてもらうのは足に詳しい専門の医療機関を受診するほうが良いでしょう。足に詳しい整体院や治療院で矯正をかけてもらうのが良いでしょう。ご自分のセルフケアで改善しようとした場合、私の提唱している「足反らし」をおこなってみてください。足反らしの2つめのストレッチは距骨の位置を後ろへもどす動きになります。これで安定することもありますが、距骨は前後のズレに加え内外転や内外旋を起こすため、前後以外のズレがある場合は足反らしのみでは距骨の位置を正せないため足反らしを行ってみて改善しない場合は専門の医療機関へ受診することをお勧めいたします。
何度も足首捻挫を起こす人はサポーターを常につけていたり、足首をテーピングで固定して補強をしていますが、距骨の位置を正すことで捻挫の起こしやすい足首から脱却できることがあります。また、距骨は体の土台となる部分であるため、距骨をズレたままにしていると距骨より上の体のバランスは悪くなり、姿勢不良やその他の関節痛に繋がる恐れもあります。
距骨はとても重要な骨の一つです。距骨の位置をただし、足首捻挫の恐れなくスポーツを楽しめる体を取り戻しましょう。