腸脛靭帯炎に湿布は効果がある!?

腸脛靭帯炎になってしまうと、多くの方が痛みを軽減するために湿布薬を使用することが多いと思います。湿布は腸脛靭帯炎の改善に本当に効果があるのでしょうか。湿布の上手な使い方などをふくめて、お話ししていきます。

湿布薬での治療

腸脛靭帯炎の痛みが強い時は、鎮痛剤や湿布薬で痛みを抑えることが多いと思います。痛み止めの飲み薬として使用される鎮痛剤は長期間使用すると、体に負担がかかってしまいますが、湿布薬は患部だけに効くので鎮痛剤に比べると比較的長期間使用することができます。

痛みが強い時は、炎症を抑えるために患部を冷やすことが必要だと言われています。そのためにひんやりとした感じのする冷湿布を使用されることがありますが湿布は、実は冷湿布には患部を冷やす効果はありません。メントールによってひんやりした感じがするだけです。あのひんやりした感じが感覚を紛らわしているだけで、結果的に自分の自然治癒力で治しています。

反対に、温湿布も温める効果はありませんので、お好きな方を使用してかまいません。

また、湿布薬を使用したからといって腸脛靭帯炎が根本的に完治するわけではありません。他の治療方法と併用して、治療を行うのがよいでしょう。原因を追究し、根本的に直すようにしていかなくてはいけません。

湿布の使い方によっては症状を悪化させてしまうことも!?

腸脛靭帯炎の場合、湿布を使用すると炎症が抑えられ、一時的に痛みが緩和する場合もあります。ですが、湿布で痛みが和らぐからと言って頼りすぎてしまうとかえって腸脛靭帯炎の完治が遅くなるという人もいます。

腸脛靭帯炎の原因は、膝の使い過ぎや、ランニングフォームが乱れ、骨盤のゆがみ、筋膜の癒着などで起こります。ですから、ただ単に痛む部位の消炎鎮痛をしても痛みの原因となっているものを取り除かず、痛みだけを抑えて走っていると、やがて湿布が効かない程の激痛になり、いずれは走れなくなる可能性もあります。

湿布を貼り、痛みが緩和して、一度よくなっても慢性化してしまう場合もあります。湿布だけでは腸脛靭帯炎は完治しないことを頭に入れておきましょう。

ですから、湿布薬を使用するだけでなく、まずは腸脛靭帯炎の原因が何からきているのかをしっかりと見極める必要があります。多くの場合が骨盤のゆがみにより不安定な骨格を支えるために筋肉が緊張し、筋肉が緊張状態で走るために起こる場合と、殿筋周りの筋膜の癒着である場合です。どちらかの原因を取り除かない限り腸脛靭帯炎の完治にはなりません。

湿布薬はあくまで一時的に痛みを取るものとして使用するようにしましょう。

まとめ

腸脛靭帯炎の治療に、湿布薬は一時的に痛みを取ってくれることには役立ちます。ただし、根本的に治療するものではありませんので、ほかの治療法との併用が必要です。また、慢性化を防ぐため、長期的に湿布薬を使用するのも避けたほうがよいでしょう。

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