腸脛靭帯炎にサポーターは効果がある?

腸脛靭帯炎の改善のためとして紹介される中に、「サポーターが効果的だ」という説があります。患部の炎症を生み出した原因の一つは、地面との接触による衝撃もあります。 そのため、衝撃をやわらげるという目的でサポーターが推奨されています。実際にサポーターをつけて走ると痛みが和らぐ方もいらっしゃいますが返って痛みが増してしまう場合もあります。その原因としてはサポーターの圧縮力が強いと硬くなっている腸脛靭帯をさらに圧迫させることになり、炎症が強くなります。サポーターをつけて痛みを感じる方は絶対におこなわないほうが良いでしょう。

痛みがやわらいでもサポーターはおこなわないほうが良い

では、走ると腸脛靭帯炎の痛みを訴える方でサポーターをつけると走れるという方はどうでしょうか?
仮にサポーターをつけて、痛みが緩和したとしてもサポーターをつけて走ることはお勧めいたしません。症状そのものがサポーターで改善されるわけではないのです。 つまり、治療ではなく症状を軽減する時に使用します。なので現在、サポーターをつけて走ると腸脛靭帯炎の痛みを感じない方でも徐々に腸脛靭帯の損傷は大きくなり走れないほどの痛みになる可能性があります。

サポーターは痛みを改善するものではなく、痛みを紛らわす、その場のみ緩和するもです。ですから痛みのある方は常用は避けたほうが良いでしょう。

お勧めのサポーターは?

圧縮力の強いサポーターをつけると触圧覚を刺激するので痛みが和らぐ感じは大きいです。しかし圧縮力が強いと、痛めている部位の血流は悪くなるため改善は遅くなります。

私がおススメするのは圧縮力の低いサポーターです。「締め付け感」が極端に少なく「つけていると温かい」と感じればそれで良いです。膝は元々血管の少ない関節であるため大変冷えやすい関節です。冷えると血流が悪くなり、組織を修復する材料が 届かなくなってしまうので、緩いサポーターをつけて保温してください。温めることで血流がよくなり、組織の修復が促されます。

サポーターは保温目的でおこなうのにはお勧めですが、圧縮力の強い痛みを紛らわすサポーターはお勧めいたしません。サポーターを買うときは商品の絵や説明に惑わされないように買いましょう。

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