腸脛靱帯炎(ランナー膝)がインソールで治らない理由とは?
インソールで痛みが改善するのは足根骨のゆがみが原因で起こる腸脛靱帯炎
インソールを使用し、腸脛靱帯炎(ランナー膝)の痛みが改善するケースもあります。これは足根骨のゆがみが原因で起こる腸脛靱帯炎(ランナー膝)です。足根骨(そっこんこつ)とはくるぶしから下の「足」を形成する骨です。23個の小さな骨が密接に関節してひとつの「足」となります。過去の捻挫や不良姿勢などで足根骨の小さな骨同士にゆがみがおこることでかかとの骨(踵骨)が外側にゆがんできてしまうことがりあます。これを回内足と呼びます。
回内足になるとそのゆがみはスネの骨(脛骨)、太ももの骨(大腿骨)へと伝わり、膝の位置でねじれを起こします。膝関節がねじれた状態で走ると腸脛靱帯には牽引力がかかるようになり腸脛靱帯炎を引き起こす要因となります。
インソールを使用することで回内足を矯正し、ゆがみを改善することで腸脛靱帯炎を改善できるケースもあります。しかし、靴量販店などで売られているインソールでは改善が難しく、メディカルインソールを使用する必要があり、その方によって矯正をかける角度も変わってくるのでお近くのインソールを扱っている医療機関にご相談することをお勧めいたします。
腸脛靱帯炎の原因が骨盤のゆがみや臀筋の硬結によるものだとインソールではあまり効果がない
足根骨由来の腸脛靱帯炎なら医療用インソールを使用すれば改善する可能性が高いですが、腸脛靱帯炎の場合、骨盤のゆがみや臀筋(お尻)の硬結により腸脛靭帯を引っ張ってしまい腸脛靱帯炎になってしまうケースもあります。この場合、インソールを履き続けても膝の痛みが変わらない可能性があります。得にデスクワークを長く行う方は座っている姿勢を維持するための筋肉が骨盤回りにあるため、骨盤回りの筋肉がかなり硬くなり、それが原因で腸脛靱帯炎を起こしていることがあります。このケースの場合は骨盤回りを緩め、骨盤を整え、脊柱から骨盤、下肢と全体で走れるようにすれば痛みの改善につながります。
骨盤回りのゆがみ、筋硬結があると脊柱、骨盤の動きが悪くなるためどうしても膝周りへの負担は増えてしまします。
この状態で走り続けていると腸脛靱帯炎以外にもシンスプリントや足底筋膜炎などランナーに多い下肢症状に苦しめられる可能性があります。
現在、腸脛靱帯炎でお困りの方で、インソールを試したけど効果が今一度いう方は、骨盤回りにフォーカスして治療やセルフケアをすると改善する可能性が高くなるでしょう。