腸脛靭帯炎と走り方の関係
膝の使い過ぎによっておこる「腸脛靭帯炎」は別名ランナー膝とも言われているほど、ランナーに多い怪我です。
急激な運動量の増加によって起こるケースもありますが、走り方によって腸脛靭帯炎を引き起こしてしまう場合もあります。膝によい走り方とはどんな走り方なのでしょうか。
腸脛靭帯炎になりやすい走り方とは?
腸脛靭帯炎になりやすい走り方には主なものが2種類あります。
地面を蹴りすぎている
地面をけって走っていると、足への負担は大きくなります。特にO脚やがに股で地面をけっていると太ももの外側に負担がかかります。それによって太ももの外側の筋肉が収縮し、腸脛靭帯炎の原因となってしまいます。
地面と足の接地時間が長い
これは初心者に多い走り方です。地面と足がくっついている時間が長くぺたぺたした走り方です。地面に足がついているときは、足に負担がかかっています。ですから足にかかる負担は大きくなります。
太ももの筋肉が疲労によって収縮し、膝の骨の摩擦が起こり腸脛靭帯炎の原因になります。
他にもこんなフォームは膝に負担がかかります。
・重心からポイントがずれている
・つま先が進行方法を向いていない
・歩幅が大きい
自分だけではフォームの乱れが分からない場合はトレーナーやランナー仲間にみてもらうとよいでしょう。
フォームを改善するには?
それではフォームを変えるにはどうしたらいいのでしょうか。まずは、普段の走りでフォームを変えるのではなく、フォームを変えるために走ります。
ゆっくり走るとペタペタした走り方になりがちですので、7割から8割のスピードで走りましょう。この走りは「流し」とも呼ばれます。
力みすぎると地面をけりこんでしまうので、注意してください。
走り方を変えるだけで痛みが治まる場合もありますが、変えても痛みを感じる場合はまず専門の医療機関で治療をしてもらうことをお勧め致します。フォームが悪い状態で長く走ることにより筋膜の癒着が起きていて安静にしていても治らない場合があります。痛みをしっかり改善してからフォームを変えるようにしてみてください。
また、骨盤のゆがみや過去の捻挫が原因で下肢の骨格にゆがみが生じている場合があります。この状態で走ると足は不安定な状態になるため、筋肉に余分な力が入り、緊張状態になるため腸脛靭帯炎になりやすくなります。この状態でいくらフォームを治しても痛みは変わらないのでフォームを治して痛みが改善しないようでしたら骨格のゆがみがある可能性も視野にいれておきましょう。
まとめ
誤ったフォームでランニングを続けていると腸脛靭帯炎だけでなく、他の怪我のリスクも高まります。体への負担が最小限になる走り方で、健康的にランニングを楽しんでください。