シンスプリントを治りづらくする生活習慣とは?
スポーツをたくさんおこなう方に発症する脛骨(スネの内側)が痛むシンスプリント。初期は運動後に痛みが起こり、やがて運動中に痛みを感じるようになります。やがて競技を続けるのが困難なほどスネの内側が痛むこともあります。
シンスプリンは小学生から10代の運動をしていく子たちに多く発症します。クラブチームや部活動で運動を行っている子たちは一日でも早く痛みを克服し競技へ復帰したいと考えるものだと思います。しかし、日常生活のなにげない生活習慣が返ってシンスプリントを治りづらくしていることがあります。シンスプリントを治りづらくしてしまう生活習慣について説明したいと思います。
シャワーで済ます人は必ずお風呂に入るようにする
運動をおこなっている子たちは代謝が良く暑がる傾向があります。そのためお風呂に入らずシャワーのみで済ましてしまう子が多いです。お風呂に入って体を温めることで下肢への血液循環が増し、痛めた組織の修復が促進されます。また、下肢の疲労が溜まっているとシンスプリントの痛みを助長させてしまいます。お風呂に入ることで下肢の疲労除去にもつながるので必ず入ったほうが良いです。「シンスプリントは炎症を起こしているのだから温めて良いの?」と疑問を持つかもしれませんが、温めて良いです。炎症自体は痛めた組織を治すための反応です。決して体に悪い反応ではないのです。炎症があったとしてもお風呂で温めることで組織の修復は促進されます。むしろ冷やしてしまうと炎症は治まりますが、逆をいうと組織の修復は止まってしまいます。そのためより早期に回復を望む方はお風呂でゆっくり温めることをお勧めいたします。
お風呂もあまり熱いお湯に数分入るのではなく39度~40度のお湯に20分以上浸かっているのがより効果的です。
普段から長ズボンを履くようにする
運動をおこなっている子たちは上記でも書いたように代謝が良いため暑がります。そのためズボンもハーフパンツや短パンで生活していることが多いです。運動をしているときにはハーフパンツや短パンでも良いのですが、普段の生活もハーフパンツや短パンで過ごしていると下肢が冷えてしまいます。下肢が冷えると血液循環が悪くなりシンスプリントで痛めた組織の修復が遅くなってしまいます。特に寝ているときに下肢は冷えやすいためハーフパンツや短パンで寝ているとなおさらシンスプリントは治りづらくなります。寝ているときは必ず長いズボンで寝るようにしましょう。ハーフパンツで寝て冷房を入れて寝る。これは最悪です。この生活をしていると下肢の筋肉はどんどん硬くなり、怪我をしやすい体になってしまいます。ご自分で下肢が冷えていないと思っていても冷えていることが多いため、自分の感覚ではなく長ズボンを履いて冷えないように気をつけましょう。
なにげない日常生活の生活習慣でシンスプリントを治りづらくしてしまっていることがあります。生活習慣を変えることでシンスプリントの改善、予防に大きくつながります。現在痛みでなかなか運動せずに困っている人はお風呂にゆっくり入り、普段から下半身を冷やさないようこころがけましょう。