オスグッドは冷やす?温める?

10代のスポーツを盛んにしている子や急に背が伸びた子などに発症する膝の痛みオスグッドシュラッター病。膝の下側に痛みを訴え、初期のうちは運動をしていると徐々に痛み程度ですがやがて運動ができないほど痛みが強くなってしまう事もあります。
オスグッドシュラッター病は膝の痛みでも痛む部位が脛骨粗面(けいこつそめん)という場所で、その部分が出っ張ってくることから比較的容易に他の疾患との判断ができます。
オスグッドのセルフケアとしてアイシングなどで冷やした方が良いのでしょうか?温めたほうが良いのでしょうか?

アイシングをして痛みが和らいだとしても根本治療にはならない

オスグッドの際に痛みを訴える脛骨粗面に大腿四頭筋から続く膝蓋靭帯が付着します。(詳しくはオスグッドの治療をご覧ください)
大腿四頭筋が疲労などにより硬くなると膝蓋靭帯を引っ張り、脛骨粗面の骨膜に牽引力がかかり痛みを訴えます。骨膜に牽引力がかかると炎症反応が起きるため、この部分をアイシングすると多少痛みは和らぎます。しかし、脛骨粗面に炎症が起きてしまうのが根本原因ではないため、この部分をいくらアイシングしてもオスグッドの改善につながるわけではありません。硬くなってしまった大腿四頭筋を緩ますこと、大腿四頭筋が硬くなってしまう体の連動性の欠如、関節のゆがみの改善をしない限り運動をするたびにオスグッドの痛みに襲われるでしょう。アイシングをして痛みが和らぐのは組織が回復しているわけはなく、感覚が麻痺しているだけです。アイシングをして痛みが和らいだからと言ってそのままスポーツを続けているとやがてスポーツができないほど悪化をさせてしまう可能性があります。

下半身全体を温めたほうが良い

スポーツをしている子たちは代謝が良いため、暑がりの子が多いです。そのためお風呂にゆっくり入らずシャワーだけで済ましてしまう子もいます。上記でも説明したようにオスグッドになる原因として大腿四頭筋が硬くなってしまうことがあげられます。大腿四頭筋に疲労が溜まっていると硬くしてしまう原因になるので、お風呂にゆっくり浸かって下半身全体を温めることで血液循環を促し、疲労物質、老廃物を流し筋疲労を取ることはオスグッドの改善にとても重要です。お風呂が嫌いな子でも毎日お風呂に入る習慣をつけましょう。温度はそこまで熱い必要はなくむしろ40度くらいで少し長めに入るようにしましょう。42度などあまりにも高い温度だと筋肉が温まる前に皮膚が熱くなってすぐにでたくなってしまいます。あまり熱すぎない温度で浸かるようにしましょう。

夏場にハーフパンツのまま冷房をつけて寝るのも要注意です。寝ている時は筋肉への血流量は減るため筋肉が冷えやすい状態になっています。その中、冷房を効かせハーフパンツで寝ていると下半身の筋肉は冷えてしまい硬くなってしまいます。硬くなった筋肉でスポーツをするのはオスグッドにもなりやすいですし、その他肉離れや捻挫、他の膝痛など様々な下肢症状を引き起こす可能性があります。ハーフパンツで冷房をつけて寝るのはかなり危険行為だと覚えておきましょう。

スポーツ選手は体を冷やさないこと


スポーツの対処療法として「アイシング」は主流でしたが、現在はアイシングをしないほうが良いという文献も海外で多数だされています。むしろ温めて血液循環を促してあげたほうが結果的に組織の修復は早まると言われています。私も経験上急性期でも温めて治療をするとその後の予後が良いです。特に現代社会はアイシングをしなくても冷房や飲み物食べ物で体を冷やすことが多いです。人間の体で一番エネルギーを使うのは体を現在の体温に維持することです。アイシングをしたり、冷房に入ったり、冷たいものを飲むのはエネルギーを消費していることになります。自分の怪我を修復するためにエネルギーを使うべきなので体を冷やす行為を止めることで修復のエネルギーはさらに増し、より早期改善につながることでしょう。

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